decision
正月は岡山にいよう。
そう決めたのは休みに入る1週間前ほど。
去年の転勤で現在岡山在住の僕は「正月どこにも行かない宣言」をした。
ほとんど誰も聞いちゃいないが、宣言をした。
すでに年を越しちゃいまして休みも残り1日。
そんな馬鹿な。
事実。
万歩計つけてたら、これまでの合計は2000とか、
そんな数字になるはず。
全然動いてない。部屋からほとんど出ていない。
本ばっか。ブックばっか。
お、男爵っぽい。ブックバッカ男爵。
こんなことをやっているから、言っているから、部屋でも事足りる極端に狭い生活圏。
一人暮らしなもんで、料理もしなきゃ、ってんで、休みに入るやいなやイトーヨーカドーっちゅうところへ行って、キノコやら野菜やらパスタやら納豆やら酒類やらタレやら布やらカリカリするモノやらチョロチョロ食べるモノやらチョコレートやらを買い込んできたんです。米はある。結構ある。いつなんどき県から巨大パエリアの要請があっても怯まないくらいの常備量。2割嘘。残り8割のうち7割嘘。つまり米は10キロ程あるんです。
今日は焼肉のタレを使って、白菜と鶏もも肉を炒めて卵と絡めた満足ディナー。
ホントに美味かった。冗談抜きで。
これは妄想も若干含まれると認めるけど、
休み明けにはミシュランから覆面調査員が僕の部屋に来る。
ぴんぽーん、っつって。
どこからか噂を聞きつけて、来る。間違いない。
来ない?
ま、来なくてもいい。
こっちゃあ料金表もないしサービスに統一感もないから、
ミシュランからは評価されないだろうし。
そもそも店じゃない。
第一、
焼肉のタレに頼りっぱなしの料理人を認めちゃくれないよ。
とにかく何が良いって、料理するプロセスがいいなあと思って。頭使って。段取りして。
むいて、ちぎって、切って、炒めて、舐めて、炒めて、舐めて、憤慨して、足して、引いて、炒めて、舐めて、頷いて、火消して。
あ、お腹空いてきたなあ。
夜食は迷うなあ。
ちょっと面倒だなあ。
そうだ、チーズにしよう。
こういった英断が、自分、得意です。