独りフロリダ卒業旅行③: palm trees | 自主見学

独りフロリダ卒業旅行③: palm trees

ここしばらくエントリーが「続きもの」であるけれど、どこから読むのもありっちゃあり。「なるほど、こんな日本人旅行者がフロリダに数日間いたのね」 という緩い感じで読んで欲しいです。「なるほどなるほど、免許取立ての日本人がフロリダをレンタル車で旅して、一方通行の道に三度迷い込んで、そのたびに正面衝突の危険があったわけね」 という緩い感じで読んでください。一方通行って嫌だね。お前は静脈かと、ね、訊きたくなる。そうでもない。


独りフロリダ卒業旅行② からの続き。


5月10日火曜日。フロリダ2日目。


とにかく2つのスーツケースが重い。2日目にしてギブ。


1つ実家に送っちまおう。


近くの郵便局で片方 (古くて転がりが悪い方) を実家に送る。よし。身軽だ。これでもう、横断歩道を渡っていて 「可哀相に」 という目で見られることがない。両サイドにスーツケース、背中にバックパック、肩にギターという無茶な移動にサヨナラ。小さな段差に古いスーツケースが突っかかってイライラすることがない。プライスレス。


プライスレスを味わうための費用、60ドル。船便だけど6000円。憤慨。



さて、車を借りようか。


借りたいけど、どこで借りられるか、どんな会社があるか全く知らぬ日本人旅行者(僕)。


道行く黒人の小母さんなどに情報提供を求め、手にいれた情報を元に会社を探す。


イタリア出身という陽気な小母さんがフロントにいるレンタル会社に辿り着く。「すぐ乗れるよ」と言っていたが、戻ってくる予定の車が途中で事故ったらしく、別の車が到着する夕方まで待つことに。その間、ビーチで過ごすことにする。


温かい砂の上に座って本を読んでいると僕の右側10メートルの地点に白人女性がやって来た。そこで、いきなり、トップレス。トップレスになって太陽と対峙する勇気ある白人女性。んー、勇気あるよね。その勇気を学ばせてくれ!なんて (エッチな気持ちがこれっぽちもない) 紳士的な態度で (横目で) 眺めてたけど、あれって不思議ですね、1分も経つと飽きるんです。最初は (紳士的に) 「パラダイス!」とか思ってたけど、1分もするとどうでもよくなる。「どうでもよい」 というべきか、「それでもよい」 というべきか。


「それでもよい」 けど、どっちかというと、快活に海で泳ぎまわり、疲れて戻ってきた水着女性の方が (紳士的に) 好感が持てる。


***「紳士的に」 を 「男として」 に変えてもらっても問題ありません。どっちかってーと、後者の意味。


夕方、4日間(5月10日、11日、12日、13日)お世話になる車と対面。おお。車到着が遅れたお詫びか、予定よりグレードが高い車になってた。さらに、4日借りても3日分の料金でいいです、と言う。フォードのTAURUS。トーラスっつーのかな。


走り始めてすぐ感じたね。


すんごい滑らか。バターみたい。なにその例え。


とにかくね、道路とタイヤって同じ材質なの!?って訊きたくなるくらい滑らか。ヌルヌルヌルー、って進むのね。今の表現であってると思うけど。そんな車でフロリダの街をグルグルまわる。まずは都会での運転に慣れよう、という思惑。


そんでおもむろに南西に向かう。キー・ウェストに行こう。ぐいんぐいん加速。その直後、渋滞にはまる。なんたること。まあいい。こういうのもあり。夕方は世界中どこも渋滞なんだから。


途中、日本食屋を見つけたので迷わず入店。そして寿司&味噌汁&日本茶。嗚呼、もうキー・ウェストなんてどうでもいいです、将来は味噌汁の具になりたいです、なんて思いながら勘定を払い、幸せの満腹で再びキー・ウェストを目指す心意気。店を出る前に店員様 (東南アジア系。ちなみに日本人はいなかった) に質問。


「日の入りをセブン・マイル・ブリッジから見たいんだけど、間に合う?」

「全然間に合わないよ」

「あ、そう」


そんなやりとりがあり、キー・ウェストには次の日に行くことに決定。日の入りが見れないなら焦って今日中に行く必要なし。そんなわけで近くの 「バーやレストランが密集する地区」 へ向かった。そこでスムージーを飲んだり、ビールを飲んだり、女性店員の刺青 (うなじに「美」。肩に「神」) に感心したりしてるうち、ホテル探すのが面倒になった。そんなわけで、車の後部席にて就寝 (コイン駐車場)。


寝る直前に、ヤシの木に囲まれてしたスタンディング御小水が気持ちよかった。揺れる木、揺れる僕。宇宙を感じる。僕の御小水は風に揺れながらも綺麗な、相当に綺麗な、放物線を描いたのです。


酔っ払いながらの立ちションを美化。


独りフロリダ卒業旅行④へ続く。