築地で朝寿司祭り | 自主見学

築地で朝寿司祭り

寿司。

3年の留学生活を終えて帰ってきたわけですけど、今朝、日本食の王様であられる「寿司様」を右手と舌で存分に味わい、極楽浄土を垣間見てきました。築地で。(関連エントリー:かのじょとかまつりとか


活気、熱気、男気。その3つが渾然一体となり無慈悲に折り重なる奥行きのある人生劇場。はい全然意味分かんなーい。


とにかくだ。活気があって市場っぽいですね、築地はじめて来ましたけど、なんだかワクワクしましたよ、と言いたかったの。ごめんなさい。遠回りしちゃって。


一つ前のエントリー("かのじょとかまつりとか ")では「新鮮な寿司をたらふく食う」とか言ってますけど、結局1時間半ほど並んで辿りついたカウンターで注文したのはニギリ7貫とマキモノ1本からなる「おまかせ」というコース。小動物的食欲の人が好みそうな少なさです。けれども僕らは潔く「おまかせ」することにしたのです。


これがまた大正解だったわけ。


もうね、こんな朝食が世の中にあったの!?みたいな、そういった感動。めくるめく感動のスペクタクルがアドベンチャラスな寿司の奥深くから湧き出てきて僕の心を捉えて放さない。また意味がボヤけましたけど、つまりは、美味しかった。うん。ごちゃごちゃ言ってないで、素直に一言言えばそれでよい。


美味しかった。


心配していた量もなぜか丁度よく感じ、最後には満腹も満腹、腹がもう一つあればそっちに少し移したい、というくらい(これは少し言いすぎだけども)とにかく満足できる量でした。


何回「うまい」って唸ったことか。脂の乗りきったトロとプリリと締まったイカのニギリから始まり、甘いウニが山盛りの軍艦巻きで完結した正味30分。幸せの定義が見えそうでした。


あるところにはあるんですね、本当に美味いものって。サンフランシスコのフィッシャーマンズ・ワーフで食べたクラムチャウダーも、ニューオリンズで食べた山盛り牡蠣フライも、バリ島で食べた海鮮バーベキューも皆美味しかったけれど、今朝のこの寿司の前では少し影が薄くなるかもしれません。(それにしても、舌が覚えている記憶って結構曖昧なものですね)


とにかく白旗あげて降伏したくなっちゃうような今朝の寿司、これはもう奇跡です。あのアナゴの柔らかさは一体なんなんだ。僕が今まで食べてきた2ダースほどのアナゴ一匹一匹に説教したいような、そんな気分にさえなりますね。アナゴよ!大志を抱いてくれ。お前らも頑張り次第ではこうなれるんだ!と。いや、実際にはなれないとしてもよ。


おまかせコースが終わってから別に注文したカレイも、淡白だなこんにゃろう!みたいなね、魚本来の良いところが全部出ているようで、それでいて古風な日本女性が持つ控えめな甘さが隠れているようで(って僕は海原雄山か)、とにかく最後の最後まで美味しい朝食だったと付け加えまして、本日はここらで失礼いたします。


寿司。