卒業式の前後ストーリー③: commencement | 自主見学

卒業式の前後ストーリー③: commencement

これは読み物として世間さまに公表するというよりも、己の、己による、己のための「超私的役立たずエントリー」です。って、通常のエントリーも大概同じカテゴリーに入りますね。


役に立たせよう、明日の学校・職場でヒーローになろう、いつかここで得た知識で世の中を救おう、なんて目的で読んじゃいけないわけです。


それでは、卒業式の前後ストーリー② からの続き。


アメリカの大学の卒業式。例の学者風の帽子と魔女風のガウン(長いゆったりしたマントですね)をまとい卒業式に出席しました。その下は原則的にスーツなんですね。古くから、郷に入っては郷に超従え、といいますし僕もスーツを着て出席。リクルートスーツの上にガウン。なんだかビジネスマンが戯れでハリーポッターごっこをしているような、そんな首から下。


汗ばみましたよ。風が強くて曇りだったからよかったですけど、スーツを着て、その上にガウンって、どういうことだ。正装した上にまた正装するような感覚で、なんだか違和感があります。ガウンの下は裸でもいいだろ!と友達に言ったら鼻で笑われました。議論にさえならなかった。裸では式へのリスペクトが足りなさ過ぎるんだってさ。ふ~ん。そういうもんですか。裸でもリスペクト光線出せる自信はありますけど。人は訊きますよね、リスペクト光線って何ですか、と。ごめんなさい僕もよく知りません。


卒業式はフットボールフィールドで行われました。大勢の関係者がスタンドから温かい眼差しと拍手を送り、会場の端に陣取った音楽隊が豪華っぽい音楽を奏でる中、式は滞りなく盛大に進行。それにしても、フットボールフィールドで卒業式って開放感があって良いですね。日本の大学も土俵で卒業式とか、どうだろう。音速で却下。


この日は強風だったんですけど、例の帽子が飛ぶわ飛ぶわ。押さえてないと帽子がケポーンと飛ぶんです。本当に強い風で。式の流れとしては、卒業生入場 (教授も同じ格好で同時に入場)、校長から簡単な挨拶、町の偉い人のスピーチ(15分ほど)、そして一人ひとりに学位の授与があり、最後に校歌を歌って終 了。至ってシンプル。


校長から学位を受け取り、彼と握手、それを写真に撮ってもらったら速やかに壇上を降ります。壇上では皆の帽子がケポンケポン飛んでました。アメリカの伝統ですから校長先生はミニスカートで壇上の真ん中に立っているわけですけど、強風で彼のスカートが時々ふわりと舞い上がったりして式の厳かさは限りなくゼロに等しい。なんていう罪の無い嘘はいかがですか。いらない。ごめんなさい。ちなみに帽子が飛ぶってところまでは真実。


卒業式の後は前夜 (関連エントリー:卒業式の前後ストーリー② ) の疲れがどっと出て、昼寝。数時間後に起きて、町をふらふら。アフリカ出身の黒人男性3人に混ざり2対2でバスケットなどして卒業の開放感の中、気持ちよく汗をかく。黒人が皆バスケが得意なわけじゃないんですね。日本人(僕)がチームの足をひっぱると思いきや、僕らが勝利。


夜のパーティーへ勢いがつきました。


卒業式の前後ストーリー④ へ続く。(④とフロリダの旅についてちょこっと書いたらまた母国エントリーに戻ります)